特集 発生から紐解く 胎児超音波診断アトラス [Web動画付]
第3章 胎児心臓の超音波検査
1.四腔断面異常
-g.内臓錯位症候群
黒嵜 健一
1
K. Kurosaki
1
1国立循環器病研究センター小児循環器内科
pp.1331-1336
発行日 2020年11月30日
Published Date 2020/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001495
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
内臓錯位症候群(heterotaxy syndrome/isomerism)は,以前は無脾症候群や多脾症候群とよばれていたものを包括する概念である。胸腹部臓器が身体の左右軸に対して位置や形態の異常を示す症候群で,内臓心房位(viscero-atrial situs)の異常を示す。正常の位置と形態を示すものが正位(situs solitus),左右が逆になるものを逆位(situs inversus),両側とも右側形態を示すものが右側相同(right isomerism),両側とも左側形態を示すものが左側相同(left isomerism)である(図1)。また両側の構造が混在しているものを非定位(situs ambiguous)とよぶ。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.