連載 産科外来超音波診断・13
心臓四腔断面(4-chamber view)によるスクリーニングの基礎
清水 卓
1
,
神崎 徹
2
,
伊原 由幸
3
1清水産婦人科
2大阪大学医学部産婦人科
3神戸市立中央市民病院産婦人科
pp.97-101
発行日 1996年1月10日
Published Date 1996/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409902400
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先天性心疾患(CHD)は,生産1,000あたり4〜9の頻度とされ1,2),かなり頻度の高い先天異常の一つである.また,CHDの染色体異常の合併率が10〜20%以上ときわめて高く3,4),出生直後より内科的,外科的な介入を必要とする例も少なくないため,CHDの胎内診断がクローズアップされてきた.
近年のリアルタイム超音波診断装置の発達やパルスドップラー,カラーフローマッピングの出現により,CHDの胎内診断は,より正確なものとなってきている5-7).筆者は,CHDの胎内診断をするには豊富な解剖,生理,病理学的な知識や熟練した技術を必要とするため,その診断は,筆者のような末端開業医には不可能であり,専門医に委ねられねばならないと考えている.
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