特集 産婦人科領域におけるレーザー診療の最前線
5.子宮頸部初期病変に対するフォトフリンPDT後の妊娠における産科学的経過
-―子宮頸部円錐切除術と比較して―
田坂 美恵
1
,
金子 久恵
1
,
甲谷 秀子
1
,
井上 唯
1
M. Tasaka
1
,
H. Kaneko
1
,
H. Kotani
1
,
Y. Inoue
1
1NTT西日本松山病院産婦人科
pp.945-950
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001387
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
当院では,子宮頸部初期病変に対する子宮温存治療としてフォトフリン®PDTを2004年から導入し,現在までに81例施行した。全例に再発は認めていない。そのうち31例が妊娠し,25例が当院で分娩している。今回,同期間に子宮頸部円錐切除術を施行され分娩した20例と,周産期予後について比較検討したので報告する。結果は,円錐切除後妊娠経産婦において,早産率が高く,新生児のApgarスコア(5分)が低かった。一方,フォトフリンPDT後妊娠において,早産は認めなかった。分娩経過について,フォトフリンPDT後妊娠では前駆陣痛期が長くなる傾向にあるが,周産期予後を改善する可能性があると考える。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.