特集 On Fleek 産婦人科手術
Ⅳ.生殖
7.子宮移植―子宮移植手術手技
的場 優介
1
,
木須 伊織
1
,
阪埜 浩司
1
,
青木 大輔
1
Matoba Yusuke
1
,
Kisu Iori
1
,
Banno Kouji
1
,
Aoki Daisuke
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.1559-1567
発行日 2018年10月31日
Published Date 2018/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000655
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子宮性不妊症患者には現在,自らの子宮で児を得るための解決策がない。しかし,近年の医療技術の発達により子宮移植という生殖補助技術が考えられ始めた。2014年にスウェーデンの研究グループが世界で初めての子宮移植後の出産を報告し,以降,子宮移植研究は各国で行われ,各国から移植後の生児獲得の報告も見られている。子宮移植は子宮性不妊症患者が児を得るための新たな技術として注目されているが,多くの医学的,社会的,倫理的課題を抱えている。例えば,生体間移植の場合,健常人であるドナーに対する手術侵襲が高く,改良が求められる。子宮移植は子宮性不妊患者に福音をもたらす可能性のある技術であり,今後多岐にわたる課題を十分に議論し,解決していくことが求められる。
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