特集 ここは見逃すな! 症候からアプローチする母体合併症
9.耳鳴り
柿木 章伸
1
A. Kakigi
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域
pp.1121-1125
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000595
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妊娠により女性の体には大きな変化が起こるが,これらのほとんどは妊婦や胎児に有害事象をもたらすことはない。しかし,あるものは疾病の原因となりうる。妊娠中に起こるホルモンの変化は,体のあらゆる器官に影響を与えうる。耳鼻咽喉科領域においても例外ではない。多くの症状は軽度でかつ一過性ではあるが,それらが妊娠による症状なのか治療を要する疾患なのかを診断し,患者を適切に管理することが重要である。すなわち,適切な治療の選択とそれらの危険性に関しての十分な情報が患者管理において求められる。本稿では,耳鳴の原因疾患と周産期に関連する疾患について機序と診断・治療について述べる。
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