診療
高度生殖補助医療後妊娠の産後うつの発症リスクの検討と特徴
-―エジンバラ産後うつ病自己評価表から考える―
櫻井 恭子
1
,
竹田 純
2
K. Sakurai
1
,
J. Takeda
2
1順天堂大学医学部附属順天堂医院看護部
2順天堂大学医学部附属順天堂医院産婦人科
pp.789-794
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000499
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晩婚化に伴い高度生殖医療を利用した出生数が増えている。しかし,不妊治療後の妊娠は精神的不安定となりやすい特徴がある。精神的支援充足のため,本研究では高度生殖医療の利用が産後うつのリスク因子となりうるか,またその精神的特徴がエジンバラ産後うつ病自己評価票(EPDS)に反映されているかを明らかにするために,EPDSの項目ごとの評価と助産師の専門的な面接を後方視的に検討した。結果,不妊治療は産後うつのリスク因子とはならないが,高度生殖医療を利用した妊産婦は妊娠中から不安な状態が強く,母親役割の獲得に遅れがちであることがわかり,不妊の心理的特徴はEPDSの回答内容と相関する結果であった。
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