特集 難治性婦人科悪性腫瘍の臨床最前線
8.卵巣粘液性癌
嵯峨 泰
1
,
藤原 寛行
1
Y. Saga
1
,
H. Fujiwara
1
1自治医科大学産科婦人科
pp.751-754
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000490
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卵巣粘液性癌は臨床的・分子病理学的に特異的な性格を持つ。転移性との鑑別は重要であり,内視鏡検査が推奨される。播種・転移が少なく,完全切除により予後良好な症例が多い。一方,既存の抗がん剤へ抵抗性のため,進行例の予後は不良である。TC療法に代わる新たなレジメンが注目されるが,現時点で確実なエビデンスはない。基礎的,臨床的にベバシズマブの有効性が示唆されており,積極的に併用すべきかもしれない。粘液性癌の特性を考慮した新たな分子標的療法の開発が期待される。
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