診療
近赤外線時間分解分光法を用いた新しい分娩時出血モニタリング
鈴木 一有
1
,
伊東 宏晃
1
,
金山 尚裕
1
K. Suzuki
1
,
H. Itoh
1
,
N. Kanayama
1
1浜松医科大学産科婦人科
pp.427-431
発行日 2018年4月1日
Published Date 2018/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000405
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分娩時の新しい母体管理方法として近赤外線時間分解分光法を使用した脳組織酸素飽和度測定を行った。この方法は非侵襲的,持続的に,簡便に行うことが可能であり,直接脳組織の酸素状態を評価できるメリットがある。その結果,出血量が1,000gまでは脳組織酸素飽和度は変化しないが,1,000gを超えると低下することが判明した。また,脳組織酸素飽和度が60%となった場合は出血量が2,000gに達したと考えられた。この新しい管理方法を導入することにより,より客観的に母体の評価を行うことができ,その値が産科処置や輸血開始などの指標になる可能性がある。
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