特集 エキスパートの内視鏡手術―コツとピットフォールⅠ
1.子宮筋腫:腹腔鏡下子宮全摘術
-―巨大筋腫に対するTLH―
松本 貴
1
T. Matsumoto
1
1健保連大阪中央病院婦人科
pp.241-246
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000363
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子宮筋腫で大きく腫大した子宮のTLHでは,血管損傷による出血と膀胱・尿管の損傷に特に注意しなければならない。子宮が大きく可動性不良の症例に対して,子宮動脈の結紮切断や尿管周囲剝離と尿管走行の同定が行われることが多いが,それによるトラブルも決して少なくない。難易度の高い症例にTLHを行う際に大事なことは,子宮(特に頸部)周囲の結合織を処理して子宮の可動性を上げていくことである。これにより膀胱・尿管と子宮頸部の間に大きなスペースができるため,安全に手術操作を行うことができる。
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