特集 小児診療ガイドラインのダイジェスト解説 & プログレス2025
感染症
7 先天性サイトメガロウイルス感染症
-先天性サイトメガロウイルス感染症診療ガイドライン2023
伊藤 嘉規
1
1愛知医科大学医学部小児科学
pp.1264-1270
発行日 2025年12月1日
Published Date 2025/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003659
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先天性サイトメガロウイルス(congenital cytomegalovirus:cCMV)感染は,CMV感染母体からウイルスが経胎盤的に胎児に感染することで成立する.cCMV感染(症)は世界的に広く存在し,先進国ではTORCH症候群のなかで最も頻度が高い.日本におけるcCMV感染の頻度は0.31%,症候性感染は23.9%(全出生の0.07%)である.2024年の国内出生数は約67万人であり,cCMV児は約2,080人,症候性感染児は約470人と推計される.さらに,症候性感染児の60%,無症候感染児の15%が後遺症を残すと仮定すると,約500人に神経学的後遺症を残すことになる.出生後cCMV児の10~15%は「症候性」感染,85~90%は「無症候性」感染と診断される.症候性および無症候性の定義について明確なコンセンサスはない.疾患の重症度は,無症候性から,重症・死亡例まで幅が広い.妊娠時期からの症候・予後を含めた自然経過を図1に示す.

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