社会小児科学
子どもの貧困に医療現場でどう気づくか・何ができるか
増田 卓哉
1,2
1自治医科大学小児科
2特例認定特定非営利活動法人そらいろコアラ
pp.1163-1168
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003631
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子どもの貧困は経済的な問題にとどまらず,発達・教育・健康・家庭関係に多面的な影響を及ぼす.診療の現場では,受診中断,養育不安,通院困難などの形でその影が表れる.小児科医がまず「気づく」こと,そして地域資源へ「つなぐ」ことが支援の出発点である.本稿では,筆者がかかわる特例認定NPO法人そらいろコアラの実践を交え,医療の気づきを地域に結びつけるための支援モデルを紹介する.医療が社会のセンサーとして機能し,貧困や不適切な養育の連鎖を断ち切るための臨床的視点を提言する.

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