特集 大災害と子どもたち――Excluded and Invisible Ⅰ
災害対応のインフラストラクチャ
8.災害時小児周産期リエゾン
井田 孔明
1
1帝京大学医学部附属溝口病院小児科
pp.586-589
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003482
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2011年に起こった東日本大震災における災害医療の反省点から,小児や新生児,妊産婦に対する支援活動を行うため,2016年から災害時小児周産期リエゾンの養成研修が開始された.そして2019年には活動要領が公布されその業務内容が明文化された.災害時小児周産期リエゾンは,災害時に保健医療福祉調整本部で災害医療コーディネーターを補佐する役割を担っており,円滑な活動のためには平時から関係団体との連携の構築が重要である.これまで自然災害だけでなく新型コロナウイルス感染症流行時の医療提供体制の整備においても活動を行ってきた.2023年度から技能維持研修も開始され,果たすべき役割は今後ますます大きくなると思われる.

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