特集 他科の視点・診療連携の観点でみる 母斑・母斑症Ⅰ
疾患別の概説――診療連携の視点を含めて
2.メラノサイト系母斑・血管腫・間葉細胞系母斑ほか
吉田 雄一
1
1鳥取大学医学部感覚運動医学講座皮膚科学分野
pp.232-237
発行日 2025年3月1日
Published Date 2025/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003385
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母斑は,出生時に先天的に認められるもの,幼少期に徐々に顕在化するもの,または後天的に発生するものに分類される.巨大な病変では,胎生初期の遺伝子異常が関与している可能性がある.また,神経系など他の臓器に異常が認められる場合があり(神経皮膚症候群),注意が必要である.母斑の診療にあたっては,他科と連携し適切な診断を行ったうえで,自然退縮の可能性,将来的な悪性化のリスク,さらには早期治療の必要性について十分に検討する必要がある.加えて,病変が母斑症に関連する部分症状である可能性を考慮し,多診療科連携による包括的なアプローチを通じ,適切な治療を行うことが重要である.

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