症例
循環血液量減少性ショック後に意識障害が遷延し古典的アストロウイルス1型脳症と診断した14トリソミー女児例
平川 雄大
1
,
土井 大人
1
,
中村 拓自
1
,
熊本 崇
1
,
松尾 宗明
1
1佐賀大学医学部附属病院小児科
pp.93-98
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003338
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アストロウイルスは,ノロウイルス,ロタウイルス,サポウイルスに次ぐ小児胃腸炎の代表的ウイルスである.多くは治療介入なく自然回復するが,2010年以降,脳炎や脳症,髄膜炎など中枢神経感染による死亡例の報告が散見される.アストロウイルスは古典的および新型に分類され,中枢神経感染例の多くは免疫不全患者の新型アストロウイルスによるものだが,基礎疾患のない幼児の古典的アストロウイルスによる中枢神経感染例も報告されている.胃腸炎症状に意識障害を伴う際は,画像検索や検体採取をすることで原因解明につながることがある.
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