特集 小児・思春期糖尿病アップデート――診断・治療から生活のサポートまで
Ⅲ 予防・治療にかかわるトピックス
7.今後期待される新しい治療法
鈴木 潤一
1,2
1日本大学医学部小児科学系小児科学分野
2日本大学病院小児科
pp.41-46
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003330
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近年の1型糖尿病の治療の進歩はめざましく,新規インスリン製剤やインスリン注入を自動化した新たなデバイスなどが上市されている.将来的に,製剤としては血糖値に応じてインスリン効果が発揮される血糖応答型インスリンや,デバイスとしてはインスリンとグルカゴンの注入を行う人工膵臓を目指したデバイスの臨床応用が期待される.また,成人では膵島移植が2020年に保険適用となった.将来的に再生医療や遺伝子編集技術などを膵島移植に応用し,患者固有の細胞を利用した膵島移植が期待される.新しい治療技術がますます発展し,1型糖尿病患児のQOLがさらに向上することを期待する.
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