診療
機能的嚥下障害の診断と治療
井口 敏之
1
1医療法人東恵会 星ヶ丘マタニティ病院小児科
pp.864-870
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003142
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小児の摂食障害のなかで2割を占める機能的嚥下障害は,物がのどに詰まった,誰かが吐くのを見て怖くなったなどをきっかけに不安で食物を摂取できなくなる病態である.当科で17年間に129例経験しており,2~19歳(平均8.9歳)で,男性が33%と,摂食障害のなかでは年齢が低く男性が多い.神経発達症の併存が31%,発症の誘因のあるものが85%,初発から初診までに3か月以内に受診67%であり,外来での診断・説明と経過観察で3か月以内に31%の症例が終了していた.入院症例は24%,経管栄養15%,転帰は摂食障害としても不安障害としても問題のないものが67%であった.
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