特集 園医・学校医update
Ⅲ 園医・学校医としてすべきこと・できること
8.メンタルヘルスケアにおける予防的支援
-――思春期のこころの学校健診
土生川 千珠
1
,
村上 佳津美
2
1国立病院機構南和歌山医療センター小児アレルギー科
2子どものこころ専門医機構啓仁会堺咲花病院心身診療科
pp.562-567
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003052
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不登校は約30万名と増加し,自殺者数も過去最高となり,思春期のメンタルヘルスは悪化している.メンタルヘルスケアは予防が効果的であるが,思春期への予防的支援策はなかった.われわれは,2018年からメンタルヘルスケア予防的支援として「思春期のこころの学校健診」を実施しており,ハイリスクの子が抱える心身相関の身体症状を早期検出し,学校医が早期医療介入することで,心身の健康を守る学校健診である.早期医療介入により生活リズムを改善させ,欠席日数が減り,学校生活への適応が高くなっており,小児科医による睡眠,朝食,水分指導は不登校予防効果があった.本稿では,非専門医ができる思春期のメンタルヘルス診療ポイントをまとめた.
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