綜説
子どもの近視
-――小児科医が知っておくべきこと・できること
五十嵐 多恵
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科眼科学分野
pp.57-63
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002912
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日本の小児の近視はこの30年間で増加の一途をたどり,程度も重症化している.文部科学省が主導で,日本人の小・中学生を対象とした学童近視の実態調査を実施しており,得られた知見から有効な対策が実施されることが期待されている.一方海外では,教育プログラムに十分な屋外活動を導入することで,一次予防対策に成功している地域がある.また海外では,大規模な疫学調査のエビデンスをもとに,近視発症前からの早期管理が行われ,エビデンスのあるさまざまな近視進行抑制治療が認可承認を受けて提供されている.日本でも,医療従事者,政府,学校関係者が連携して,このような対策を提供できるように取り組む必要がある.
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