特集 外来で診る発達障害――基礎知識 & よくある相談への対応
Ⅳ よくある相談への対応
10.感覚の問題
-――「音や光に敏感」「感触にこだわる」「痛みや刺激を感じにくい」など
中村 由紀子
1
,
小沢 浩
2
1島田療育センター医務部小児科
2島田療育センターはちおうじ神経小児科
キーワード:
感覚異常
,
感覚処理障害
,
感覚処理モデル
,
感覚プロファイル
,
行動分析
Keyword:
感覚異常
,
感覚処理障害
,
感覚処理モデル
,
感覚プロファイル
,
行動分析
pp.1251-1256
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002345
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
感覚の問題は感覚処理障害とよばれ,感覚自体に対する反応や感覚に起因する運動の障害,それぞれの感覚識別の障害について評価し,それを作業療法での訓練や行動分析の基盤としている.感覚刺激に対して不快に反応すれば攻撃的もしくはフリーズの形で表面化し,感覚刺激を過度に求めると特定の感覚刺激を探求する.また感覚受容が弱い場合は低登録となり,気づくことが難しくなる.本稿では感覚の問題の用語の説明を行い,自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠如・多動症(ADHD)の感覚の問題の特徴や感覚異常を主訴とした実例を提示する.
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.