症例
経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン接種後にロタウイルス性胃腸炎を発症した兄弟例
坂部 匡彦
1
,
羽田 敦子
1
,
福井 渉
1
,
秋田 充代
1
,
三上 真充
1
,
秦 大資
1
1公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院小児科
キーワード:
ロタウイルスワクチン
,
ロタリックス
,
ロタテック
,
ロタウイルス性胃腸炎
Keyword:
ロタウイルスワクチン
,
ロタリックス
,
ロタテック
,
ロタウイルス性胃腸炎
pp.1677-1681
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001546
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ロタウイルスは急性胃腸炎を引き起こすウイルスで,とくに乳幼児において重症化を引き起こす.ロタウイルスの感染力はきわめて強く,衛生状態がよい先進国においてもロタウイルスの感染防止はきわめて難しい.ロタウイルス感染症予防に対してはワクチンが非常に有効な手段であるとして,世界的でワクチン導入が進められている.日本では,2006年にロタウイルスワクチンとして5価経口弱毒ヒトロタウイルスワクチン(ロタテック®:RV5)および経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン(ロタリックス®:RV1)が任意接種となって以降,ワクチン導入前後でロタウイルス胃腸炎(rotavirus gastroenteritis:RVGE)入院症例数の減少が明らかとなっている.今回,4兄弟全員がRV1を2回接種後にもかかわらず2人がRVGEを発症し,入院を要した兄弟症例を経験したので報告する.
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