特集 クリニックで子どもの肝機能障害をみたとき
2.感染症による肝障害
新妻 隆広
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院小児科
キーワード:
ウイルス性肝炎
,
ヘルペスウイルス科
,
無黄疸性肝障害
,
軽症例
Keyword:
ウイルス性肝炎
,
ヘルペスウイルス科
,
無黄疸性肝障害
,
軽症例
pp.359-362
発行日 2020年4月1日
Published Date 2020/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001244
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ウイルス感染に伴う肝障害は肝炎ウイルス以外のウイルスでも起こり得る.その代表格はEpstein-Barr virus(EBV),サイトメガロウイルス(CMV)である.EBVは伝染性単核球症の随伴症状として一過性の肝機能障害をきたし,CMVは乳児肝炎の原因として重要である.これらと同じヘルペスウイルス科である単純ヘルペスウイルス,水痘帯状疱疹ウイルス,ヒトヘルペスウイルス6型でも肝機能障害をきたす.また,伝染性紅斑の原因であるパルボウイルスB19や夏風邪の原因であるアデノウイルス感染による肝機能障害が報告されている.ワクチン効果により患者数が減少した麻疹・風疹でも肝機能障害をきたすことが報告されている.
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