特集 子どもと漢方―日常診療に役立つ考え方・使い方
8.小児の腹痛
上田 晃三
1
1松山赤十字病院小児科
キーワード:
不通則痛
,
不栄則痛
,
小建中湯
,
心因性腹痛
Keyword:
不通則痛
,
不栄則痛
,
小建中湯
,
心因性腹痛
pp.282-287
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001220
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腹痛は小児科の臨床において頻度の高い症状の1つである.しかし,明らかな器質的異常が認められないことや,西洋医学的な対処を行っても改善しきらないこともまた,しばしば経験され,そのようななかには漢方診療の良い適応となる症例がある.急性腹痛では便秘や浮腫・局所の炎症などによる物理的な病態が,慢性・反復性腹痛では虚弱体質など機能的な病態や心理的な要因が影響している場合があり,それぞれの病態に応じた漢方診療を行うことで,根本的な治癒も可能となる.
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