特集 小児の糖尿病―最近の知見
2.2型糖尿病の病因と病態生理
鈴木 悠貴
1
,
立川 恵美子
1
1東京女子医科大学小児科
キーワード:
2型糖尿病
,
インスリン抵抗性
,
インスリン分泌低下
,
DOHaD
,
dysbiosis
,
炎症性サイトカイン
Keyword:
2型糖尿病
,
インスリン抵抗性
,
インスリン分泌低下
,
DOHaD
,
dysbiosis
,
炎症性サイトカイン
pp.1457-1462
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001065
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2型糖尿病は,複数の遺伝因子および環境因子の影響下にインスリン作用の相対的低下を生じることにより発症する.ほぼ全例肥満を伴って糖尿病を発症する欧米人とは異なり,日本人ではインスリン抵抗性を主体として糖尿病を発症するのみならず,インスリン分泌低下を主体とする例も存在する.糖尿病家族歴を有する例や思春期症例では,肥満が軽度でも糖尿病を発症する場合があることに留意する.環境因子については,従来からいわれている食事,運動などの他に,胎内環境,乳児期の栄養,腸内環境などが関与することが判明しており,さまざまの観点から予防的介入の可能性が示唆されている.
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