特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❺一次救急に必要な処置
3.心臓マッサージ
後藤 由和
1,2
1金沢大学医薬保健研究域医学系循環救急蘇生科学
2金沢大学附属病院救急部
キーワード:
心停止
,
高度徐脈
,
心肺蘇生
,
胸骨圧迫
,
救命処置
Keyword:
心停止
,
高度徐脈
,
心肺蘇生
,
胸骨圧迫
,
救命処置
pp.868-871
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000897
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最新の蘇生ガイドラインでは,心臓マッサージは胸骨圧迫と記載されるようになった.胸骨圧迫は,刺激に反応がなく,呼吸が正常でない場合や脈拍が60/分未満の循環不全の場合にその適応がある.胸骨圧迫は,胸骨の下半分の位置を2本指か手掌部を用いて,胸郭前後径の約1/3の深さで100~120回/分の速さとし,絶え間のないように行う.胸骨圧迫と人工呼吸の回数比は,30:2(救助者が1名の場合)か15:2(救助者が2名以上の場合)が基本である.十分な速さ,十分な深さ,完全な圧迫解除,そして最小限の圧迫中断が質の高い胸骨圧迫である.医療安全の面から,院内で定期的な実技訓練の開催が望ましいと思われる.
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