特集 子どもと新型コロナウイルス感染症
10.COVID-19と子ども虐待
奥山 真紀子
1
1子どもの虐待防止センター
キーワード:
COVID-19
,
コロナ禍
,
子ども虐待
,
孤立
,
支援システム
Keyword:
COVID-19
,
コロナ禍
,
子ども虐待
,
孤立
,
支援システム
pp.711-718
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001783
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックは社会全体に不安をもたらし,長期にわたっていることで疲労やうつ状態が蔓延している.ステイホームの呼びかけ,休校,保育園の自粛要請,リモートワークなどで家族が家にいる時間が延び,それが家族の絆につながることもあるが,距離をとれずに苛立ちをぶつけ合うことにもなりかねない.配偶者間暴力(DV)の増加は家庭内の暴力の増加を示し,若者の自殺が増加していることからも,何らかの子ども・若者へのストレスの増加が考えられるにもかかわらず,子ども虐待の相談件数の増加率はかえって2020年4月より減少している.その背景には,虐待の発見が減少している可能性が危惧される.本稿では,その事実とともに,虐待に至る要因の増加およびコロナ禍での虐待予防について言及した.
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