特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❷症状別アプローチ
17.黄 疸
乾 あやの
1
1済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科
キーワード:
直接ビリルビン
,
間接ビリルビン
,
Crigler-NajjarⅡ型
,
核黄疸
Keyword:
直接ビリルビン
,
間接ビリルビン
,
Crigler-NajjarⅡ型
,
核黄疸
pp.612-616
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000865
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新生児期にみられる黄疸には生理的な黄疸があるが,乳児期以降にみられた場合は病的である.黄疸は,眼球結膜からみられる.黄疸と間違われる病態にカロチン血症がある.カロチン血症とは血中カロチノイドが上昇し,手掌などの角質に沈着することによるカロチン血症では眼球結膜や粘膜は黄染しない点で黄疸とは鑑別できる.直接ビリルビンが総ビリルビンの15%以上,直接ビリルビンが1.5mg/dL以上の際は直接型高ビリルビン血症とよばれる.総ビリルビン値の50%を超えた場合を,直接型優位の高ビリルビン血症と考え違いしている医療従事者が存在する.Crigler-NajjarⅡ型は核黄疸を合併することがあり,注意を要する.
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