特集 小児 一次救急マニュアル─帰宅可能か?二次救急か?判断のための手引き─
❷症状別アプローチ
1.発 熱
大日方 薫
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院小児科
キーワード:
発熱
,
高体温
,
解熱剤
Keyword:
発熱
,
高体温
,
解熱剤
pp.485-493
発行日 2019年4月30日
Published Date 2019/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000849
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緊急対応を要する発熱は,生後3か月未満児,反応性低下,易刺激性,皮膚色不良といったtoxic appearance,血圧低下,努力呼吸,毛細血管再充満時間延長などを認める場合であり,迅速な診断と治療を進める必要がある.腋窩温が38.5度以上で頭痛,食欲低下などによる消耗が激しい時には解熱剤の頓用を考える.小児に対して用いられるのは,アセトアミノフェンとイブプロフェンの2剤である.40度以上の高熱を呈する場合は熱射病など高体温症候群を疑う.発熱の原因診断には詳細な病歴聴取,鼓膜を含む理学的所見が肝要であり,経時的な症状,所見の変化を観察することも大事である.
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