特集 思春期を診る!
Ⅱ章 小児科医が行う思春期診療─どう診るか?どこまで診るか?
22 乳腺疾患
小野 滋
1
S. Ono
1
1自治医科大学とちぎ子ども医療センター小児外科
キーワード:
乳腺肥大
,
乳腺炎
,
乳腺腫瘤
,
乳腺痛
Keyword:
乳腺肥大
,
乳腺炎
,
乳腺腫瘤
,
乳腺痛
pp.635-639
発行日 2018年4月30日
Published Date 2018/4/30
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000444
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思春期前後の女児の乳腺に関する愁訴は家族にも訴えないことも多く,周りも気づきにくいことがある.乳腺の肥大や腫瘤,疼痛などは,そのほとんどが生理的な乳房の発達に伴う変化であり,外来での経過観察で特に問題にならないことが多いが,本人やご家族に丁寧に説明することが肝要である.疼痛の増強や,腫瘤の急速な増大を認める際は,炎症性疾患や腫瘤性病変の可能性があるので専門医による精査が望ましい.また,7歳半未満で乳房の発達を認める場合は,思春期早発症などのホルモンの異常を伴う可能性があり,腫瘍の有無や二次性徴の成熟度評価も含めた精査を行う必要がある.
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