整形外科 名人のknow-how
伸展転位型小児上腕骨顆上骨折(Gartland分類type Ⅲ)に対する仰臥位整復固定法―Kamakura Method―
二村 謙太郎
1
Kentaro FUTAMURA
1
1湘南鎌倉総合病院,外傷センター
pp.1114-1117
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000003113
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小児上腕骨顆上骨折は適切に治療されないと許容できない変形を生じ,後遺障害を残してしまう。後方皮質の連続性を有するGartland分類(図1)1)type Ⅱまではギプスによる保存治療が一般的であるが,後方皮質の連続性がないGartland分類type Ⅲ以上では手術が選択される。Gartland分類type Ⅲは内側もしくは外側の骨膜の連続性が保たれ,type Ⅳは骨膜の連続性がない多方向に不安定な症例である。われわれが手術を施行する小児上腕骨顆上骨折の多くは非開放の伸展転位型Gartland分類type Ⅲであるが,現時点においてその標準的整復固定法は明文化されていない。本稿では伸展転位型小児上腕骨顆上骨折Gartland分類type Ⅲに対するわれわれ独自の整復固定法(Kamakura Method)を紹介する2)。
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