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特集 膝蓋大腿関節障害の治療
FiberTape®とSwiveLockアンカーを用いた内側膝蓋大腿靱帯再建術
Medial patellofemoral ligament reconstruction using FiberTape® and knotless SwiveLock anchors
佐々木 英嗣
1
,
石橋 恭之
1
Eiji SASAKI
1
1弘前大学大学院医学研究科,整形外科学講座
キーワード:
Medial patellofemoral ligament
,
Artificial ligament
,
Lateral patella instability
Keyword:
Medial patellofemoral ligament
,
Artificial ligament
,
Lateral patella instability
pp.33-39
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002838
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要旨:膝蓋骨不安定症の病態は多岐にわたるため,個々の病態に応じた治療法を検討する必要がある。本邦では自家腱を用いた内側膝蓋大腿靱帯(MPFL)再建術が第一選択となることが多いが,自家腱を犠牲にすることや骨孔関連の合併症などが問題である。われわれは生体力学的研究を背景に自家腱を温存可能な人工靱帯(FiberTape®)とSwiveLockアンカーを用いたMPFL再建術を行ってきた。本法の術後2年の臨床成績は,脱臼不安感や患者立脚型評価,X線評価の観点から良好な結果であり,スポーツ復帰率も90.9%と高かった1)。ただし,本法は膝蓋骨不安定症の病態を改善するものではなく,その素因に拮抗する機能を強靱な人工靱帯で担うことが本質であることを認識し,症例ごとに素因を検討して,適切に適応していく必要がある。
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