Japanese
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特集 上位頚椎疾患・外傷の病態と治療
頚椎の脊髄腫瘍に対する治療
Therapeutic strategy for spinal cord tumor at cervical spinal level
名越 慈人
1
,
中村 雅也
1
Narihito NAGOSHI
1
1慶應義塾大学,整形外科
キーワード:
Dumbbell-shaped tumor
,
Posterior approach
,
Intramedullary tumor
Keyword:
Dumbbell-shaped tumor
,
Posterior approach
,
Intramedullary tumor
pp.1171-1177
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000002257
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要旨:脊髄腫瘍に対する手術治療は,単なる摘出術にとどまらず,いかに術後脊椎の安定性を担保するかも重要な点である。除圧範囲を広げれば腫瘍の摘出が容易になる一方で,術後に新たな脊椎のすべりや不安定性を生じる可能性もある。われわれは頚椎砂時計型腫瘍に対しては,片側侵入し健常側の筋や骨を温存することで良好な成績を収めている。第2頚椎レベルの髄内腫瘍については,棘突起に付着する筋を温存することで術後の良好なアライメントが獲得できる。一方で,腹側に発生した髄膜腫については発生母床の硬膜ごと摘出することが困難な場合もあり,また術後の脱落症状が発生することもあるため,術前の慎重な治療計画が必要である。
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