Japanese
English
特集 股関節とその周囲のスポーツ障害
股関節の関節外病変の診断
Diagnosis of extra-articular pathology of the hip
舘田 健児
1
,
名越 智
2
,
小助川 維摩
1
,
佐々木 幹人
1
,
清水 淳也
1
,
山下 敏彦
1
Kenji TATEDA
1
,
Satoshi NAGOYA
2
1札幌医科大学医学部,整形外科学講座
2同上,生体工学運動器治療開発講座
キーワード:
Extra-articular impingement
,
Snapping hip
,
Tendinosis
Keyword:
Extra-articular impingement
,
Snapping hip
,
Tendinosis
pp.967-972
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000960
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要旨:スポーツ選手の股関節部痛は,関節外病変が原因となることがある。関節包外インピンジメントや弾発股が知られているが,下前腸骨棘周囲炎という新たな疾患概念も提唱されている。これらの病態は単独で存在することは少なく,femoroacetabular impingementなどの関節内病変を含め複数の病態が併存することが多い。また,画像所見のみでは診断が難しい場合が多く,詳細な理学所見や圧痛点の検索が必須であり,必要であればエコーガイド下の局所麻酔注射によって痛みの原因部位を明確にすることが診断に有用である。関節外病変の多くは保存療法が奏効するが,難治性の場合は手術が行われ,近年は関節包外鏡視による手術治療の報告が増えている。直視下手術と比べて低侵襲であるが手技の難易度は高く,今後の発展が期待される。
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