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特集 宇宙医学から学ぶロコモ予防
全身持久性体力とロコモティブシンドローム
Cardiorespiratory fitness and locomotive syndrome
松尾 知明
1
Tomoaki MATSUO
1
1独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所
キーワード:
Cardiac function
,
Exercise intensity
,
Maximal oxygen consumption
Keyword:
Cardiac function
,
Exercise intensity
,
Maximal oxygen consumption
pp.749-755
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000904
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要旨:全身持久性体力は “全身的な身体活動の継続” に必要な体力であり,ロコモティブシンドロームの判定材料となる「階段昇降」,「急ぎ足での歩行」,「歩行の継続」,「重い荷物の運搬」,「重労働」などに関わる体力である。全身持久性体力の改善策を考える上で,宇宙飛行士の健康管理策が参考になる。微小重力環境に曝露された宇宙飛行士の身体変化が,加齢に伴う身体変化と似た側面があるためである。JAXAは宇宙滞在中の飛行士に生じる全身持久性体力や心機能の低下を予防するための運動プログラム “JAXA’s high-intensity interval aerobic training;JHIAT” を開発した。JHIAT研究は,全身持久性体力の維持・改善には,やや高めの身体活動により,心臓に良好な刺激を与えることが重要であることを示唆している。ロコモ予防に向けては,高齢者でも,一定水準の全身持久性体力を維持することが肝要である。日々の生活に少し高めの身体活動(速歩など)を取り入れることが,その対策となる。
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