Japanese
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特集 高齢者の脊髄損傷
高齢者脊髄損傷の疫学
Demographic profile of spinal cord injury in Japan as a super-aging society
松本 聡子
1
,
須田 浩太
1
,
小松 幹
1
,
三浪 明男
1
Satoko MATSUMOTO HARMON
1
1北海道せき損センター
キーワード:
Epidemiology
,
Spinal cord Injury
,
Aging society
Keyword:
Epidemiology
,
Spinal cord Injury
,
Aging society
pp.273-276
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/se.0000000366
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要旨:脊髄損傷の大規模全国発生調査からから約30年が経過し,脊髄損傷の疫学は当時と様相を違えてきた。日本は超高齢社会を迎え高齢者特有の脊椎変性変化,強直脊椎(DISH),骨粗鬆症など脊髄損傷の潜在リスクを有しつつも,活動性の高い高齢者の増加などが背景となり,日本における高齢者脊髄損傷の発生は増加傾向にある。世界の動向は,経済的背景により地域間格差が大きいものの,北米,ヨーロッパ諸国など高齢化が進む地域では,日本同様発生年齢が高齢化している。日本では,平地転倒など軽微な外傷が主な受傷原因であり,回避可能なケースが多いと推察する。政策としての「高齢者の社会参加活動の促進」を安全に遂行するためにも,医学界からの高齢者脊損予防の啓発を積極的に行う必要がある。
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