特集 Q & Aでまとめる! 予後予測・治療効果予測の画像検査
4 胸部(呼吸器・循環器・乳腺)
慢性血栓塞栓性肺高血圧症の画像的予後因子は何か?
奥田 茂男
1
,
田村 全
1
,
山田 祥岳
1
,
岩渕 雄
1
,
松本 俊亮
1
,
川上 崇史
2
,
陣崎 雅弘
1
1慶應義塾大学医学部 放射線科(診断)
2同 循環器内科
キーワード:
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
,
肺動脈造影
,
肺換気血流シンチグラフィ
,
SPECT
Keyword:
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
,
肺動脈造影
,
肺換気血流シンチグラフィ
,
SPECT
pp.847-857
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001331
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慢性血栓塞栓性肺高血圧症(Chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)の診断において,他疾患との鑑別という意味も含め,肺換気血流シンチグラフィ/SPECTによる肺灌流の評価が必須である。また,肺動脈造影や胸部造影CTは血栓塞栓を描出し,その分布や形態の情報が治療戦略を立てる上で重要となる。近年では,肺灌流の評価は二重エネルギーCT(dual energy CT:DECT)で行われることも多く,また,3DダイナミックMRIの利用も試みられている。肺灌流および血栓塞栓の形態・分布評価は,CTEPHの診断や治療方針決定,治療ガイドに重要であり,この延長線上に予後予測因子となる可能性も示唆されるが,現状,確定されるには至っていない。
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