連載
今月の症例
野村 健太
1
,
石戸谷 俊太
1
,
八巻 利弘
1
,
藤本 弥臣
1
,
高林 江里子
1
,
渡邊 尚史
1
,
富田 唯
1
,
大屋 明希子
1
,
戸田 雅博
1
,
上條 那緒子
1
,
野村 優里菜
1
,
緒方 美季
1
,
沖崎 貴琢
1
,
萩原 正弘
2
,
古川 博之
2
,
中嶋 駿介
3
,
長谷部 拓夢
3
,
澤田 康司
3
1旭川医科大学放射線医学講座
2同 外科学講座肝胆膵・移植外科学分野
3同 内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野
キーワード:
単包虫症
,
肝エキノコッカス
,
unilocular hydatid cyst
,
肝寄生虫症
Keyword:
単包虫症
,
肝エキノコッカス
,
unilocular hydatid cyst
,
肝寄生虫症
pp.383-388
発行日 2020年4月10日
Published Date 2020/4/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001204
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画像所見 単純CTでは肝S4を中心に6cm大のcyst in cyst patternを呈する嚢胞性腫瘤を認めた。内部に石灰化や出血は認めなかった。造影CTでは動脈相から平衡相にかけて,いずれの相でも内部に造影効果は認めなかった(図1)。MRI heavy T2強調像でも同様にcyst in cyst patternを呈する嚢胞性腫瘤を認め,一部に隔壁の肥厚や結節状構造を認めた(図2)。胆道系との交通は認めなかった。造影EOB-MRIではいずれのsequenceでも低信号を呈し,内部に増強効果は認めなかった。肝細胞相では低信号を呈した(図3)。3カ月後にMRIが再検されたが,内部性状やサイズに特段の変化は認めなかった(図4)。
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