特集 腹部の最新画像情報2017
症例
移植肝に生じた移植後リンパ増殖性疾患の1例
和田 武
1
,
堀越 琢郎
1
,
大塚 将之
3
,
岸本 充
4
,
中谷 行雄
5
,
一色 祐介
6
,
中世古 知昭
6
,
宇野 隆
7
1千葉大学医学部附属病院 放射線科、聖路加国際病院 放射線科
3千葉大学大学院医学研究院 臓器制御外科学教室
4同 病態病理学
5同 診断病理学
6千葉大学医学部附属病院 血液内科
7千葉大学大学院医学研究院 画像診断・放射線腫瘍学教室
キーワード:
移植肝
,
PTLD
,
移植後リンパ増殖性疾患
Keyword:
移植肝
,
PTLD
,
移植後リンパ増殖性疾患
pp.797-801
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000019
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移植後リンパ増殖性疾患(post—transplant lymphoproliferativedisorder:PTLD)は個体臓器もしくは同種造血細胞移植後に生じるリンパ増殖性疾患の総称であり,形質細胞の過形成性病変から悪性リンパ腫まで広い疾患を含む概念である。肝移植後のPTLD としては腹部リンパ節腫大の他,多くの臓器に節外性病変を形成するが,移植肝そのものにもPTLD を生じることが知られている。今回,移植肝もしくはその断端部に生じ,画像上は肝細胞癌(hepatocellular carcinoma:HCC)との鑑別が必要であった1 例を経験したため,本論文で報告する。
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