特集 腹部の最新画像情報2017
症例
漢方薬長期服用が関与したと思われる特発性腸間膜静脈硬化症の1 例
渋谷 剛一
1
,
角田 晃久
1
,
小野 修一
2
,
三浦 弘行
2
,
対馬 史泰
2
,
掛端 伸也
2
,
藤田 大真
2
,
藤田 環
2
1青森県立中央病院 放射線部
2弘前大学大学院医学研究科 放射線科学講座
キーワード:
特発性腸間膜静脈硬化症
,
静脈硬化性大腸炎
,
漢方薬
Keyword:
特発性腸間膜静脈硬化症
,
静脈硬化性大腸炎
,
漢方薬
pp.771-775
発行日 2017年6月10日
Published Date 2017/6/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000015
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特発性腸間膜静脈硬化症(idiopathic mesentericphlebosclerosis:IMP)は,岩下らが提唱1)し,近年わが国でその疾患概念が確立された比較的まれな虚血性大腸疾患である。中高年に多く,右側結腸を主座とし,広範囲に障害が及ぶことが多い。病因については明確なものはないが,漢方薬の長期服用歴の報告2—6)が多く,その関連性が注目されている。今回,われわれは漢方薬長期服用歴を有し,典型的な画像所見,内視鏡所見を呈したIMP の1 例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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