Japanese
English
臨床報告
盲腸癌を合併した腸間膜静脈硬化症の1例
Mesenteric phlebosclerosis coincident with adenocarcinoma of the cecum:a case report
山地 康大郎
1
,
隅 健次
1
,
田中 聡也
1
,
佐藤 清治
1
,
明石 道昭
2
,
森 大輔
2
Koutarou YAMAJI
1
1佐賀県医療センター好生館消化器外科
2佐賀県医療センター好生館病理
キーワード:
腸管膜静脈硬化症
,
静脈硬化性大腸炎
,
盲腸癌
,
大腸癌
Keyword:
腸管膜静脈硬化症
,
静脈硬化性大腸炎
,
盲腸癌
,
大腸癌
pp.1003-1007
発行日 2014年8月20日
Published Date 2014/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407105154
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要旨
症例は81歳,女性.盲腸癌の診断にて当院へ紹介された.注腸造影検査で回盲弁対側の盲腸に2 cm大の2型進行癌を認めた.大腸内視鏡検査では上行結腸の非腫瘍部の粘膜はやや貧血様で,軽度浮腫状であった.CT検査で上行結腸の腸間膜の静脈石灰化を認め,腸間膜静脈硬化症を合併した盲腸癌の診断で腹腔鏡下右半結腸切除術を施行した.右側結腸の腸間膜の静脈石灰化を認めた範囲はすべて切除範囲に含めた.術後病理診断では,盲腸癌は中分化腺癌であり,筋層までの浸潤を認めた.非腫瘍部は腸間膜静脈硬化症と診断された.術後経過良好であった.盲腸癌と腸間膜静脈硬化症の因果関係は明らかでないものの,癌合併例は貴重と考え報告する.
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