特集 肝胆膵外科解剖を再考する―Precision anatomy for minimally invasive HBP surgery
肝離断に必要な微細解剖
皆川 卓也
1
,
板野 理
1
1国際医療福祉大学消化器外科学
キーワード:
Chicken-claw sign
,
Precision anatomy
,
低侵襲肝切除
Keyword:
Chicken-claw sign
,
Precision anatomy
,
低侵襲肝切除
pp.47-53
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004788
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解剖学的肝切除は,腫瘍を含む門脈支配領域を正確に切除し,腫瘍学的根治性と残肝機能温存を両立するために不可欠な手技である。従来は,Glisson根部,肝静脈(intersegmental / sectional vein),肝表面のdemarcation lineを結ぶ仮想平面を切離面としてきた。しかし,近年の三次元(3D)シミュレーション技術の発展により,門脈血流支配域に基づく真の解剖学的切離面は単純な平面ではなく,複雑な曲面を呈しており,従来の手法では過剰な切除や残肝うっ血を生じる可能性があることが明らかとなった。ICG蛍光法による区域染色は解剖学的境界の可視化に有用だが,深部での蛍光透過性の低下1),腫瘍血流改変,時間経過による染色変化などにより境界の正確性は必ずしも保証されない。

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