特集 巨大後腹膜腫瘍に対する治療戦略と手術
1.ガイドラインに基づく後腹膜腫瘍に対する治療戦略
岩田 慎太郎
1
,
川井 章
1
1国立がん研究センター中央病院骨軟部腫瘍・リハビリテーション科
キーワード:
後腹膜肉腫
,
診療ガイドライン
Keyword:
後腹膜肉腫
,
診療ガイドライン
pp.257-263
発行日 2025年3月15日
Published Date 2025/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004302
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後腹膜腫瘍においては,「①肉腫をはじめとする希少な腫瘍の集合体であり,エビデンスが乏しい」「②後腹膜腔という広いスペースに広がるため,主となる担当診療科が決まりにくい」「③巨大腫瘤であることが多く,複数の臓器や血管・神経などに関連することが多いため,診療科横断的なアプローチが必要となる」などの課題があり,多くの外科医から敬遠される傾向があった。また,新薬開発の対象となる機会も少なく,まさにorphan diseaseとして標準治療の確立が遅れている疾患であった。

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