手術手技
当院におけるde novo L型ヘルニアの治療戦略の定型化について
杉下 敏哉
1
,
趙 明浩
1
,
樋口 亮太
1
,
片桐 聡
1
,
新井田 達雄
1
1東京女子医科大学八千代医療センター消化器外科
キーワード:
de novo型ヘルニア
Keyword:
de novo型ヘルニア
pp.1553-1560
発行日 2024年8月15日
Published Date 2024/8/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004037
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腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の手術件数は近年急速に増加している。しかし,その再発率は日本内視鏡外科学会の2018年の集計では前回の2013年度と比較してやや低下してきているものの,前方アプローチに比較するといまだかなり高いと思われる。この再発率の原因の1つとして早川らは,外鼠径ヘルニアのなかでも腹膜鞘状突起の開存に由来しない特殊なタイプのヘルニアであるde novo型ヘルニアを挙げており,その認識が重要としている。とくにTAPP法ではこのde novo型ヘルニアを認識することが非常に重要であり,この概念を認識せずにヘルニア囊を処理すると精管,血管損傷,膀胱損傷を起こしたり,滑脱した脂肪組織を見落としたりすることによる再発のリスクがある1-3)。
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