Coffee Break
L型バクテリア
M
pp.1175
発行日 1981年11月25日
Published Date 1981/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403108267
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L型バクテリアというものがある.要するに,細胞膜成分のほとんど取り除かれたものなのだそうだ.例えば,ペニシリンのような細胞膜合成阻害剤とかバクテリオファージとか紫外線を作用させるとこういうものができる.そして,そのバクテリアの諸性質は変わったものになっている.病原性なども変わるので,いろいろな病態とのかかわり合いも違った形をみせるようになる.
ある学者は,Crohn病の病変の中にこのL型バクテリアと思われる物を発見したという.また,Streptococus faecalisのL型をウサギの回腸末端部に入れてやると肉芽腫様の病変ができたともいう.このことは,Crohn病でのみL型が見つかり正常者や潰瘍性大腸炎では見つからないという幾つかの論文と何となく合致した意見と考えてもよいように思われる.
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