特集 必携 消化器・一般外科医のための外科解剖アトラス
Ⅱ 肝胆膵 9 脾温存膵体尾部切除に必要な局所解剖
外山 博近
1
,
南野 佳英
1
,
石田 潤
1
,
大川 太資
1
,
阿見 勝也
1
,
福本 巧
1
1神戸大学大学院医学研究科外科学講座肝胆膵外科学分野
キーワード:
脾温存膵体尾部切除
,
Warshaw法
,
Kimura法
Keyword:
脾温存膵体尾部切除
,
Warshaw法
,
Kimura法
pp.535-544
発行日 2024年3月31日
Published Date 2024/3/31
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003809
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膵体尾部切除では従来,腫瘍学的あるいは技術的側面から脾臓を合併切除する術式が標準的に行われてきたが,1988年に臓器機能温存を目的として脾温存手術が提唱された1)。その後,腹腔鏡やロボット手術の普及に伴い脾温存術式はさらに広く行われるようになり,低侵襲脾温存膵体尾部切除(minimally invasive spleen-preserving distal pancreatectomy;MISPDP)は低侵襲と機能温存を両立した術式として低悪性度病変に対する標準術式の1つとなった。脾温存手術には脾動静脈本幹を切除するWarshaw法1),脾動静脈を温存するKimura法2)があるが,それぞれ適応,メリット,デメリットがあり,両術式とも習得しておく必要がある。
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