総特集 鼠径部切開法を見直す
Kugel法─腹腔鏡を用いない後方アプローチ
村井 信二
1
,
大住 幸司
1
,
矢部 信成
1
,
吉川 貴久
1
,
尾戸 一平
1
,
竹ノ谷 隆
1
1荻窪病院外科
キーワード:
Kugel patch
,
myopectineal orifice
,
後方アプローチ
Keyword:
Kugel patch
,
myopectineal orifice
,
後方アプローチ
pp.909-916
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002798
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Kugel法とは,鼠径部小切開にて後方へのアプローチ,すなわち,腹膜前腔に到達し,腹膜前腔を剥離したのちに,形状記憶リング付き楕円形のメッシュを留置することにより,myopectineal orifice全体を補強する,合理的な手術法である1,2)。前方アプローチのように鼠径管を開放する必要がなく,神経損傷をきたす可能性が低いのも特長である3)。さらに,使用するKugel Patch(メディコン社)は,形状記憶リングにより楕円形の形状が維持され,これまでのunderlayにおいてメッシュが広がった状態を必ずしも維持できないという欠点を改善し,理論的にも優れたunderlay patchである(図1)。
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