特集 高難度肝胆膵外科手術アトラス2022
Ⅱ 各論 B 胆道 1 肝右葉切除・肝右三区域切除+肝外胆管切除
鈴木 大亮
1
,
古川 勝規
1
,
高屋敷 吏
1
,
久保木 知
1
,
高野 重紹
1
,
大塚 将之
1
1千葉大学臓器制御外科
キーワード:
肝右葉切除
,
肝右三区域切除
,
胆道手術
Keyword:
肝右葉切除
,
肝右三区域切除
,
胆道手術
pp.541-551
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002716
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術前のMDCTを中心とした画像診断により肝動脈,門脈,胆管の立体的な解剖,分岐,合流形態を十分に把握してから手術に臨むべきである。主に肝門部から右肝管に主座する肝門部領域胆管癌が右肝切除の適応となり,B4胆管合流部より末梢の浸潤を認める症例,胆管浸潤がUP(umbilical portion)右縁に及び,UP右縁での胆管切離では胆管断端の陰性が得られない症例,さらには腫瘍がS4に張り出し,S4の肝実質を切除する必要がある症例が肝右三区域切除の適応となる。一般的に右側肝切除は左側肝切除に比べ,残肝容積が小さく,重篤な術後合併症,とくに肝不全に陥る頻度が高いため,残肝容積が40%を下回る症例に対しては門脈塞栓術(portal vein embolization;PVE)を施行し,安全な手術を目指す。
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