特集 最新知見に基づく消化管外科の再手術─適応と術式選択
食道術後再発に対する再手術
川久保 博文
1
,
松井 一晃
1
,
松田 諭
1
,
北川 雄光
1
1慶應義塾大学医学部一般・消化器外科
キーワード:
食道癌術後再発
,
再手術
,
再発治療
Keyword:
食道癌術後再発
,
再手術
,
再発治療
pp.1903-1909
発行日 2021年12月15日
Published Date 2021/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002532
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食道癌は悪性度が高く,リンパ節転移も広範囲であることから,予後不良の癌である。したがって,根治切除後の再発は高率である。食道癌術後再発の予後は不良であり,その治療方針について一定のコンセンサスはない。再発形式,数,サイズを詳細に検討し,それぞれの症例に対して適切な治療選択をしなければならない。単発転移再発の頻度は少なく,多くの症例は再発時に複数臓器に転移しているため,化学療法の適応になる。また,局所に限局していても,アプローチの困難性から化学放射線療法が施行されることが多い。しかし,食道癌術後からの期間にもよるが,単一臓器の単発再発に対しては,再手術を中心とした集学的治療によって根治が可能であった報告も散見される1-3)。
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