特集 解剖学的変異を考慮した下部消化管手術
直腸癌手術で注意すべき内腸骨動静脈の変異
阿部 智喜
1
,
安井 昌義
1
1大阪国際がんセンター消化器外科
キーワード:
内腸骨動脈
,
側方郭清
,
ナビゲーション
Keyword:
内腸骨動脈
,
側方郭清
,
ナビゲーション
pp.1281-1287
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002335
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内腸骨動静脈は骨盤内臓,骨盤壁,下肢に多くの枝を分布し,分岐のパターンの変異は非常に複雑である。進行下部直腸癌に対してはTME(total mesorectal excision)に加え,側方郭清が施行される。TMEでは内腸骨動静脈の変異に注意を払う必要性は乏しいが,しばしば側方リンパ節転移は内腸骨動静脈やその分枝に近接して起こり,根治切除のための血管合併切除が必要になることも多い。そのため,側方郭清では,腸骨血管の分岐形態,走行の把握が非常に重要である。
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