特集 この手術に欠かせない必須デバイス紹介─こだわりの理由と正しい使用法
開腹膵頭十二指腸切除術に欠かせない必須デバイス
平谷 清吾
1
,
松山 隆生
1
,
森 隆太郎
1
,
藪下 泰宏
1
,
熊本 宜文
1
,
遠藤 格
1
1横浜市立大学消化器・腫瘍外科学
キーワード:
膵頭十二指腸切除
,
デバイス
Keyword:
膵頭十二指腸切除
,
デバイス
pp.47-50
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000536
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膵頭十二指腸切除術(pancreaticoduodenectomy;PD)は,消化器外科手術のなかで,高難度手術の1 つに位置付けられている。Kimura らによるNational Clinical Database(NCD)のデータを用いた報告では,PD 術後の在院死亡率は2.8%,術後合併症の発生率は40%と報告されている1)。PD は食道癌,肝切除とならび死亡率の高い術式であり,まだまだ改善の余地がある。近年,さまざまな医療器具,エネルギーデバイスが開発され,手術時間の短縮や合併症低減に寄与していると考えられる。PD は原疾患や患者因子によって膵実質の硬度が異なるうえ,局所進展による郭清の程度に差があり,血管合併切除の有無など手術手技が多岐にわたる。そのため多種の手術器具を用いる必要がある。エネルギーデバイスの有無やデバイス同士の有用性を比較した報告は非常に限られており2-4),各施設がそれぞれの好みでデバイスを選択しているのが現状と考えられる。
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