Japanese
English
特集 真菌症
分子生物学的解析により原因菌をFonsecaea monophoraと同定した黒色分芽菌症の1例
Chromoblastomycosis in which the causative organism was identified as Fonsecaea monophora by molecular biological analysis
星野 優
1
,
加藤 雪彦
1
,
比留間 淳一郎
2
,
前田 龍郎
2
,
原田 和俊
2
,
梅林 芳弘
1
Yu HOSHINO
1
,
Yukihiko KATO
1
,
Junichiro HIRUMA
2
,
Tatsuro MAEDA
2
,
Kazutoshi HARADA
2
,
Yoshihiro UMEBAYASHI
1
1東京医科大学八王子医療センター,皮膚科(主任:梅林芳弘教授)
2東京医科大学,皮膚科学分野
キーワード:
黒色分芽菌症
,
Fonsecaea monophora
,
分子生物学的解析
,
β-D-グルカン
Keyword:
黒色分芽菌症
,
Fonsecaea monophora
,
分子生物学的解析
,
β-D-グルカン
pp.433-436
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004501
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79歳,女性。30年前より右上腕に紅斑が存在した。ステロイド外用で軽快せず,拡大した。初診時,右上腕に6×8cm大の紅斑局面を認めた。血液検査でβ-D-グルカンが上昇していた。KOH直接鏡検像,菌学的所見,病理組織学的所見に加え,分子生物学的解析を行ってFonsecaea monophoraによる黒色分芽菌症と診断した。過去の報告では,経過が30年以上にわたる長期例はサイズが15cm以上ないし病変が多発する重症例であるが,自験例はサイズが15cm以下の単発性病変(中等症)であった。外科的治療単独で治療し,その後β-D-グルカンの低下を確認できたことも特筆すべきと考えた。
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